Googleアナリティクスのコホート分析を使ってユーザーの定着率を測る

Googleアナリティクスで分析できるデータの一つに、コホート分析があります。

コホートというのは「仲間」や「グループ」のことで、コホート分析はユーザーの行動をグループ化することによって、指標ごとにデータを数値化して分析するという解析方法となります。

例えば、9月1日にセッションをスタートしたユーザーというくくりでグループを作り、そのグループのうち、どのぐらいの割合がWebサイトに再訪してくれたか、という分析をする際に活用できます。

目次

マニアックだが奥の深い分析

ユーザーがどのぐらいWebサイトへ戻ってきてくれるかという定着率を把握するために、コホート分析は必要不可欠なデータ分析方法です。

Webマーケティングでは1:5の法則があり、新規顧客を開拓するよりも、既存の顧客を維持する方がコスト的には5分の1で済むと考えられます。

実際にコストが5分の1かどうかは別として、既存の顧客を維持することは、低コストで始められるWebマーケティングなのです。

コホート分析でユーザーの再訪率が分かれば、定着率やユーザーの維持率をも把握でき、既存顧客がどのぐらいいるかという点が分かります。

ECサイトでは特にチェックしたい

ユーザーの定着率は、ユーザーが何回もリピート訪問してくれることによってコンバージョン率が伸びるようなECサイトでは、特に重要な分析指標の一つです。

ユーザーの定着率が高いということは、多くのユーザーがそのWebサイトのコンテンツやサービス内容に満足していることでもあり、リピート率が上がることによってコンバージョン率にもプラスの影響が期待できます。

そうしたリピーターは、SNSなどを使って口コミで評判を広めてくれる効果も期待でき、既存の顧客が新規顧客の開拓につながるという、プラスのサイクルへと突入できます。

Googleアナリティクスが便利

コホート分析の中でも簡単に使えるツールは、やはりGoogleアナリティクスです。既にコホート分析の指標が設定されており、サイト管理者が自在に設定した期間やユーザーのグループごとに分析することが可能です。

Googleアナリティクスを使ってコホート分析をする際には、まず「ユーザー」カードの中から「コホート分析」を選びましょう。コホートの種類や指標、サイズや期間を設定する項目が表示されます。

コホートの種類というのは、ユーザーが最初にセッションを開始した日のことで、ユーザーを初めて獲得した日となります。

いくつかの指標が標準で使える

指標はいくつかの選択肢があり、分析する人が自由に選べます。ユーザー当たりのセッション数を始め、ユーザー当たりのセッション継続時間、またトランザクションやユーザー1人当たりのページビューについても分析することが可能です。

さらに、ユーザー当たりの収益や目標の完了数など、より細かいデータ分析もできます。

コホート分析の指標では、セッション数やトランザクション数、ユーザー数や収益などの合計値をデータとして収集することもできます。

いくつかの選択肢があるので、分析する際には必要なデータを選びましょう。

さらに、ユーザー維持率という定着率も、Googleアナリティクスなら自動的に計算してくれます。

コホートのサイズと期間に関しては、日別や週別、月別に選ぶことができます。日別なら直近7日間、14日間、21日間、30日間の選択肢があり、週別なら過去3週間、5週間、9週間、そして12週間の選択肢があります。

月別では、先月もしくは過去2か月、そして過去3ヶ月の選択肢から選べます。

どう分析するのか?

コホート分析は、何をどう分析すれば良いかというコツが分かれば、Webマーケティングで活用しやすい指標です。

いろいろな分析をしながら、ユーザーの動向を知り、ユーザーが増加や減少のタイミングを把握することによって、今後の改善点が見えてきます。

例えば、管理しているブログサイトで、ユーザーを獲得してから3日ぐらいで減少する傾向があるとしましょう。

この場合、減少するタイミングでユーザーを維持するための対策を講じることで、ユーザー減少を防げるかもしれません。

例えば、投稿頻度を増やして、何も投稿しない日が3日間続かないように心がけるなどの対策をすると良いでしょう。

ECサイトなら、ユーザーが減少するタイミングを把握したら、そのタイミングでメルマガの送付や、リマーケティングなどの対策を講じることができます。

その他にも

また、ユーザーがどのぐらいの割合で減少したのかという点も、データとして把握できます。減少を避けることが難しければ、減少した以上の新規顧客を獲得するための対策を講じるという解決方法もあるでしょう。

ユーザーがWebサイトへ何回アクセスすると、コンバージョンに至りやすいのかという点も把握できます。

複数回訪問することがコンバージョン率のアップにつながるのなら、幅広いマーケティング方法によって、ユーザーのリピート率を高める工夫をするのがおすすめです。

まとめ

この分析方法は、Webサイトの改善点や方向性を知る上では、ぜひ知っておきたい分析方法の一つと言えます。

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