ディメンションとは?
Googleアナリティクスでは、Webサイトでデータを計測分析した上でレポートを作成します。どのようなデータが知りたいのかによって、同じデータでも使い方が変わるわけですが、このレポートの切り口のことをディメンションと呼びます。
ディメンションを使うことで、Webサイト内にある複数のページごとに、それぞれのパフォーマンスを可視化できます。ユーザーの直帰率が多いページはどこかが分かりますし、ユーザーの滞在時間が長いページも分かります。どのページがユーザーに好評で、どのページの改善が必要かを把握すれば、Webサイト全体の改善につながるでしょう。
ディメンションは、Googleアナリティクスにおいて、レポート作成のために必要な軸です。この軸とよく似たものに、指標があります。ディメンションと指標と役割が類似しているため、明確な違いを理解せずに使う人は少なくありません。しかし、ディメンションと指標とは同じものではないため、違いを理解することによって、Googleアナリティクスをより正確かつ詳細なデータを分析できるようになります。
分かりやすく違いを説明すると、ディメンションとはGoogleアナリティクスがデータ分析を行う対象ページのことを指すのに対し、指標とは直帰率や滞在時間など、何を分析したいのかというデータ解析方法を表します。具体的な例を挙げると、ディメンションが東京都とか大阪府といった都道府県を指すなら、指標は天気や人口などになります。この2つのインデックスを同時に利用することで、「東京都の天気」とか「大阪府の人口」のように、よりピンポイントな情報を得ることが可能となるのです。
ディメンションの活用の仕方
ディメンションは、Webサイト管理者が自由に範囲を決めることができます。例えば、データ計測したい対象を、会員登録しているユーザーだけに限定するとか、あるいは非会員も含めて訪問者全員とすることも可能です。また、ユーザーと言っても属性は異なります。年齢や性別、住んでいる地域など、ユーザーの中でもさらに条件を設定して絞り込むこともできます。この作業を、ユーザーのラベル付けと呼びます。
ディメンションをセッションという軸で設定する場合には、今日のアクセス数や機能のアクセス数という、時系列でのデータ分析ができます。曜日や時間によってユーザーのアクセス数を分析し、ページを更新してから何日間はアクセス数がアップするけれどその後は減少傾向だとか、週末にアクセス数が増えるなどのトレンドが分かるでしょう。
これらディメンションを設定すると、Googleアナリティクスがトラッキングコードを発行します。トラッキングコードをサイトにコピー&ペーストすることによって、限られた条件でデータ計測をスタートできます。
ディメンションはデフォルトでも設定されていますが、カスタムすることも可能です。よりピンポイントで知りたい情報を計測して分析するなら、カスタムディメンションを活用すると良いでしょう。カスタムディメンションを活用した分析では、複数のディメンションを掛け合わせるセカンダリディメンションという分析方法が人気です。例えば、ユーザーディメンションで「東京都に住むユーザー」を絞り込み、セッションディメンションで「1週間」をクロス設定すると、東京都に住むユーザーからの直近1週間のデータのみが抽出されて、計測分析できます。
カスタムレポートの使い方
Googleアナリティクスでは、カスタムレポートを作成できます。これは自分で設定したディメンションと指標と組み合わせたデータを使ったレポートで、より知りたい情報をピンポイントでレポートとして作成できるというメリットがあります。
カスタムレポートは、Googleアナリティクスのカスタムメニューで設定できます。ここでは、ディメンションと指標を独自に設定追加することで、同じデータから異なるディメンションでのレポートを作成できます。Webマーケティングのターゲットをよりピンポイントで把握したい場合や、サイト更新の頻度の目安、また具体的にどのタイミングで更新するのが最も効果的なのかなども、カスタムレポートを作成することで分析できるでしょう。
カスタムレポートから改善点を見つけ出す作業をより効率化したいという際には、Googleアナリティクスに対応しているデータ分析のツールを利用する方法もあります。
まとめ
Googleアナリティクスのディメンションとは、データ分析の対象となるページのことです。サイト全体のデータだけでなく、ページごとに訪問数や直帰率などの情報を把握したい時に便利です。また、ディメンションは指標と合わせて使うことで、よりピンポイントなデータの把握が可能となります。ディメンションでユーザーを限定したら、カスタムレポートを作成すると良いでしょう。