Googleアナリティクスの指標の一つ新規とリピーターについて

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新規とリピーターの役割と違い

Webマーケティングにおいては新規ユーザーとリピーターを峻別したうえでのターゲティングや情報提供が非常に重要なポイントとなってきます。

新規ユーザーの場合は基本的にサイトのことを知らない状態で訪れているわけですから、興味を持ってくれるようなコンテンツ・情報を提供する必要があります。それに対してリピーターはある程度サイトのことを知っており、具体的になにか知りたいことがあって再訪問していることになるため、その期待に応えられるような有益な情報やサービスを提供する必要があるわけです。

リピーターの獲得が重要

コンバージョン率の向上や売上アップにおいては、リピーターの獲得が非常に重要と言われています。繰り返し訪れて商品・サービスを購入してくれるリピーターは非常に「ありがたい」存在です。

例えば他社と似たようなサービス・商品でもリピーターは自社の製品を優先的に購入してくれる可能性を持っています。それに対して新規ユーザーの場合、他社との比較をするために訪れただけかもしれません。

「情報提供を売上アップに結びつける」というマーケティングの至上命題から考えれば、断然リピーターのほうがよいわけです。

しかし当然のことながらリピーターは最初からリピーターだったわけではなく、サイトを訪問し、サービスを利用していく過程で新規ユーザーからリピーターへと移り変わっていくのです。

はじめてサイトを訪問した時、広告を見た時に興味を持ってもらい、「この会社はよさそうだ」と魅力感じてもらう。新規ユーザーをうまく獲得できないサイトはリピーターを確保するのも難しいのです。

新規とリピーターでは役割が違う

つまり、リピーターはコンバージョン率と売上高の安定・維持を担う役割を持っているのに対して、新規ユーザーは企業の知名度や市場開拓を目指すうえで重要な役割を持っているわけです。

新製品・サービスを投入する際には当然新規ユーザーの獲得が重要なテーマとなるわけですが、ある程度「確実に売れる」見込みが立たなければ新サービスの開発や宣伝にコストをかけるのは難しいでしょう。その「売れる見込み」をもたらしてくれるのがリピーターの存在です。

「既存の顧客層がこれだけ買ってくれるだろう」と予想を立てることができれば、より適切なコストで新サービスの開発・宣伝ができ、新規ユーザーの獲得を目指していくことができます。

このように新規とリピーターの間には大きな役割の違いがあると同時に、どうやって両方の獲得をしていくかがWebマーケティングの重要なテーマとなるわけです。

新規とリピーター数の確認方法

Googleアナリティクスにおいては「新規」を「過去2年の間にはじめてサイトに訪問したユーザー」と位置づけています。完全にはじめて訪れたユーザーだけでなく、2年以内に期間を設定しているのが大きな特徴でしょう。

2年もの間アクセスがないということはサイトに対してほとんど関心を持っていないか、前回はたまたまアクセスしただけだったとみなされるのです。

一方リピーターは2年以内に2回以上訪問したユーザーのものとなります。

そして注意したいのはこの「新規&リピーター数」とはあくまでも訪問した数(セッション)であって、アクセスしたユーザーそのものの数ではない、ということです。

どういうことか?

例えばAさんという方がはじめてサイトを訪問したとします。この場合新規ユーザー数は1とカウントされるのですが、このAさんが数日後に再びサイトを2回訪問した場合にはリピーター数が2とカウントされるのです。

つまりAさんという1人の人物で3つ分のカウントが加算されることになります。ですからこの数字をそのまま「サイトに訪れたユーザー数」と見てしまうとちょっと計算違いが生じてしまうので気をつけましょう。

新規&リピーター数の確認方法そのものは簡単で、Googleアナリティクスのホーム画面から「ユーザー」欄をクリック、ついで「行動」「新規とリピーター」をクリックすると画面が表示されます。すると画面上に「New Visitor(新規)」と「Returning Visitor(リピーター)」の数がそれぞれ表示されるので確認しましょう。

新規とリピーターの分析方法

この数字をもとに現在のWebマーケティングがうまく行っているかどうかを分析していくことになります。まだサイトを解説したばかりの時期、あるいは新製品・サービスを投入したばかり、新しい分野に進出したばかりの頃は新規ユーザーが増えているかどうかが重要になるでしょう。

この段階でリピーターの比率が高いということは企業や商品の知名度が十分に拡散していないことを意味しています。

一方、売上が不安定、コンバージョン率をもう少し高めたいといった問題を抱えている場合にはリピーター数が重要になってきます。新規ユーザーはそれなりに多いのにリピーターが少ないということはサイトがネット上で多くの人の目に付きやすい一方で、内容が実際にアクセスした人の「心に響かない」状態である可能性があります。

つまり新規が少ない場合にはサイト・商品の宣伝戦略に難がある可能性があり、リピーターが少ない場合には商品・サービスの質そのものの、あるいはサイトの内容に魅力が欠けている可能性が考えられます。

こうした分析を通して改善策を練り、マーケティングはもちろん、商品・サービスの質、経営状態全般の向上を目指していくことができるのです。

まとめ

アクセス数のアップはWebマーケティングにおける至上命題ですが、単に増えればよいのではなく、サイトや商品・サービスの内容に合わせたユーザーの獲得が求められます。

Googleアナリティクスの新規・リピーターの確認機能はそんなマーケティングの質をチェックする上でとても役立ちます。

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