Googleアナリティクスで得られるデータをチームもしくは社内の社員で共有したり、外部の委託先に見てもらったりするシーンが出てくるかもしれません。こうしたケースではいくつかのデータ共有方法がありますので、適切なやり方を選びましょう。
アカウントの共有方法
アカウント自体を共有するという方法があります。アカウント共有をすると、基本的にそれぞれが好きなタイミングでデータを見られますし、たくさんの異なる解析結果を確認できるようになります。そのため、頻繁にデータを見る必要がある人や、こまめにコンタクトを取るのが難しい人と共有したい時に、便利なやり方です。
このアカウントごと共有する方法は、アカウントユーザーを招待して権限を付与するという形で実行できます。歯車マークの管理設定画面を開いて、「アカウント」メニューを選択した後、「アカウントユーザーの管理」をクリックします。右上に青の「+」ボタンが出てきますので、そこをクリックして、招待したいアカウントと紐付いているメールアドレスを入力します。メールアドレス入力欄の下に、付与したい権限の種類が出てきます。もし、データの閲覧だけを共有したいのであれば、「表示と分析」という種類だけで十分です。もし、解析を外部の専門家に委託するといったケースであれば、「共有設定」を選んで、Googleアナリティクスを使いやすいように設定することもできます。
この権限付与の設定が終わると、アカウントの権限の管理画面に、招待されたアカウントが表示されるはずです。これで、ユーザーがアクセス、ログインすれば、解析データを見られるようになります。基本的に、共有するデータの内容については細かく選択することができません。つまり、アカウントごと共有したのであれば、管理者が見られる解析データについてはすべて閲覧できることになります。ユーザー属性やサイト内のページURLなど、すべての情報が確認できるようになりますので、情報管理については気を付けるべきです。特に、外部の人とアカウント共有する場合には、自サイトについてのデータがかなりの程度渡ることになりますので、トラブルが生じないように前もって対策を講じておいた方が安心です。
データ共有方法
上記の方法とは異なり、データの一部だけを共有したいということもあるでしょう。その場合は、アカウントの共有ではなく、その下の階層である「プロパティ」や「ビュー」といった階層を共有することにします。プロパティはサイト全体の階層を示し、ビューは特定の条件のものを除外したサイトの中身を見られる権限となります。
こうしたプロパティやビューの共有は、アカウントの共有設定とほぼ同じです。まず、管理設定画面に行きます。その後、今度は「プロパティ」という項目を選んで、管理設定を行います。画面右上に青色の「+」ボタンが出てきますので、その部分に共有したいユーザーのアカウントメールアドレスを入力します。やはり、ここでも付与できる権限の種類が表示されますので、必要なものだけにチェックを入れます。
もし「ビュー」のみを共有したいのであれば、管理設定画面の「ビュー」の項目を選びます。そして、右上の「+」ボタンをクリックして、招待したいユーザーのメールアドレスを入力し、付与したい権限にチェックを入れます。どの階層であっても、管理設定画面に権限を付与したユーザーのメールアドレスや権限が表示されますので、必要に応じて確認、管理を行いましょう。
このように、ユーザーをGoogleアナリティクスに招待することによって、解析データを共有できるようになります。このやり方だと、少なくとも権限が付与されている期間は、いつでもGoogleアナリティクスにアクセスして閲覧ができます。
しかし、特定のデータだけを渡したいという時もあるでしょう。アクセス権を与えるのは多少不安がありますし、面倒になります。そんな時は、メールレポートを送信して共有するというやり方もあります。サマリーなど、データが表示されている画面の上部に「共有」マークがありますので、クリックします。すると、現在見えているレポートをPDF化して、メール添付という形で送れます。メールフォームがポップアップで表示されますので、共有したい相手のメールアドレスを入力して、加えたい何らかのコメントを入れれば終了です。特定のデータのみを見せたいという時には最も安全なやり方ですし、設定不要ですぐにできるというメリットもあります。
まとめ
Googleアナリティクスで見られるデータは、いくつかの方法で共有することができます。アカウントごと共有したり、特定の階層だけ権限を与えて見られるようにしたり、さらにシンプルなやり方として、一つのレポートだけをメール送信して共有することも可能です。それぞれのシーンで、便利かつ情報管理の面で安心なやり方を選んで、試してみましょう。