スマホアプリの分類
Googleアナリティクスを使うと、Webサイト同様にスマホのアプリも分析することができます。アプリ分析することによって、ユーザーがアプリをどのように利用しているかという行動が分かる他、目標を達成するために必要な情報をデータ化して分析することが可能となります。
スマホアプリは大きく分類すると、ネイティブアプリとWebアプリ、そして両者を組み合わせたハイブリッドアプリの3種類に分けることができます。このうち、ネイティブアプリはJavaやObjective-Cを使って開発されたアプリで、高速起動できるという特徴があります。スマホとの連携が良く、スマホに既に搭載されているカメラやGPS機能と連動しながら操作できる点が魅力です。
Webアプリは、スマホにダウンロードするタイプではなく、Webブラウザからアクセスするというタイプのアプリです。基本的な構造はWebサイトと同じで、HTMLやCSSなどを使っています。
ハイブリッドアプリは、この2つを組み合わせたもので、ネイティブアプリのようにスマホならではの機能が使える他、マルチプラットフォームに対応できるなど、Web技術とスマホ技術の良い所を抽出したタイプのアプリです。
Googleアナリティクスで分析できるのは、このうちネイティブアプリが対象となります。つまり、ユーザーがスマホにダウンロードして使うタイプのアプリなら、Googleアナリティクスを使って情報分析が可能です。
Firebaseの導入からGoogleアナリティクスの設定まで解説
Googleアナリティクスでスマホアプリの分析をする際には、ソフトウェア開発キット(SDK)を導入しなければいけません。SDKサービスにはいくつかの種類があり、Googleアナリティクス開発者向けサービスSDKに加えて、Firebase SDKなどもあります。このうち、最新バージョンのアプリのレポート作成にはFirebaseが必要となるため、まずはFirebaseを導入する作業から始めましょう。ちなみに、FirebaseもGoogleアナリティクスブランドなので、操作性やGoogleアナリティクスとの連携は問題ありません。
Firebaseを導入するためには、Firebaseのサイトでアカウントを登録し、プロジェクトを新規設定します。その次にGoogleアナリティクス側の管理画面で、モバイルアプリという新しいプロパティを追加します。追加する際には追加可能なアプリが一覧表示されますが、その中からFirebaseアプリを選べば、連携のための設定ができます。
マイレポートの確認する項目
Firebaseと連携させたGoogleアナリティクスを使うと、最短で24時間以内に計測結果をレポートとして作成できます。Googleアナリティクスで作成したレポートは、通常はGoogleアナリティクスから閲覧しますが、Firebaseと連携させたことによって、スマホアプリのレポートをFirebase側から確認することも可能です。
アプリレポートでは、主に4つの項目を確認できます。1つ目は、イベント情報です。SDK内にはデータを自動招集できる機能が設定されているため、アプリにコードを追加することなく、初回起動数やセッション数、アプリ内で購入された回数などをデータとして分析把握できます。
2つ目は、コンバージョン情報です。レポートで確認したいイベントをコンバージョンにすると、外部ネットワークからの流入や広告ネットワークから発生したコンバージョンイベントの数をデータ化できます。
3つ目は、ユーザー情報です。これはユーザーの特性のことで、デフォルト設定では、ユーザーの年齢や性別、地域や国、そしてデバイスの種類や興味のあるカテゴリなどのデータを抽出できるように設定されています。これは、Googleアナリティクスユーザーが変更することもできるもので、独自にユーザーに関する知りたい情報を設定してプロパティを作ることもできます。
4つ目は、ユーザーの区分情報です。これは、イベント情報とユーザー情報を組み合わせることによって、セグメント別にユーザーを区分できるという項目です。より限定的なユーザー情報をデータとして分析したい時には、ぜひ活用したい項目と言えます。
まとめ
GoogleアナリティクスをFirebase SDKと連携させると、スマホアプリの分析をすることができます。対象となるのは、ユーザーがスマホにダウンロードするタイプのネイティブアプリと呼ばれるもので、Firebaseにアカウント登録をした上でGoogleアナリティクスから連携すれば、最短24時間でレポート作成できるデータ量を収集できます。
Googleアナリティクスを使うことによって、Webサイトだけでなくスマホアプリに関しても、詳細なデータ分析ができます。データを解析することによって、アプリを利用するユーザーの行動を把握できる他、アプリの改善点を見つけて対策することも可能になるでしょう。