【Googleアナリティクス】バージョンごとで異なるトラッキングコードを使いこなそう

2022 3/15

2022.03.15

Googleによる無料のアクセス解析ツールが「Googleアナリティクス」です。2005年に初登場して以降、幾度かのアップデートを経て現在に至ります。

Googleアナリティクスで使用されるトラッキングコード、すなわちタグは、アップデートのたびに新しいものになっています。古いタグのなかには現在では使用できないものありますので、もし長く運営しているサイトなどで以前のタグをずっと使用している場合は注意してください。正常に機能していないことも考えられます。

Googleアナリティクスの新旧計測タグについて

Googleアナリティクスの計測コードは、ウェブサイトにタグとして埋め込んで使用します。これにより、ページの読み込みに伴って実行され、ユーザーのさまざまな情報を計測できる仕組みです。検索キーワード、流入経路、サイトの滞在時間、ページ遷移の履歴などがログとして記録され、自サイトにアクセスするユーザーがどのような行動を取る傾向にあるのかが把握できます。

そんなGoogleアナリティクスの計測タグですが、初登場の2005年から数えて、これまで何度もアップデートが行われてきました。

2005年の最初のバージョンが「urchin.js」というタグです。その後、通称「クラシックタグ」という「ga.js」になり、eコマーストラッキングやイベントトラッキングなどの主要機能を備えました。さらに、第3世代として「ga.js(dc.js)」があり、その後、一般に「ユニバーサルアナリティクスタグ」と呼ばれる第4世代の「analytics.js」に至ります。

そして、最新の第5世代が「gtag.js」です。「グローバルサイトタグ」とも呼ばれ、Googleアナリティクスのみならず、Google広告などとも組み合わせることが可能になっています。

ここまで5世代にわたって計測タグが登場してきたGoogleアナリティクスですが、現在、自サイトで使用しているタグを確認するのは簡単です。管理画面から「管理」（歯車のマーク）をクリック、次に「プロパティ」に進み、「トラッキング情報」を選びます。そして、「トラッキングコード」というところをクリックすると、現在使用しているタグが確認可能です。

Googleタグマネージャーについて

Googleでは、タグを一元的に管理できる「Googleタグマネージャー」というツールを提供しています。このツールを使うことによって、HTMLを変更することなく、管理画面からタグを簡単に変更可能です。

Googleのアカウントを持っている人なら、誰でも無償で使用できるので、まだの場合はGoogleタグマネージャーを導入してみましょう。これがあれば、タグの変更のたびにいちいちサイト管理者に連絡する必要がなくなります。

Googleタグマネージャーを使うと、タグのバージョンや更新日時を管理画面から簡単にチェックできます。バージョンを戻すこともできるので、今のバージョンでトラブルが起こった時などに便利です。

また、複数のタグを一元管理できるため、たくさんタグを設置しているサイトでは非常に重宝します。それを全部手作業でチェックしていると漏れも起こりやすいですが、Googleタグマネージャーならその心配がありません。

さらに、タグを設置した後に、Googleタグマネージャーを使ってプレビューが可能です。実際に公開する前に動作状況を確認できるので、不備のあるままサイトを公開することもなくなるでしょう。

不具合が出ないように推奨されるバージョンを使う

Googleアナリティクスは、初登場からこれまで十数年の歴史があるため、先にも触れたように、いくつものタグのバージョン変更がありました。そのため、古いもののなかには現時点ではすでに推奨されていないものもあります。推奨されていないタグを使い続けるのは不具合の原因です。利用が推奨されているバージョンに変更しましょう。

もちろん、これから新しく始める場合は自動的に「gtag.js」という最新タグで計測されるため、心配は無用です。しかし、長く運営しているサイトによっては、当初の運営にかかわった担当者がすでにおらず、タグのバージョンを誰も把握していないなどということも考えられます。そのせいで不具合が出ることのないように、きちんとバージョンを確認しておきましょう。

なお、もし推奨されているタグを使用しているにもかかわらず、不具合が出るという場合は、複数のバージョンのタグを一つのサイトに埋め込んでいることが考えられます。今まで正常に動作していたのに、突然不具合が発生したという場合は、このケースの可能性が高いので注意してください。