ウェブテスト機能(ABテスト)を使う理由
Googleアナリティクスのウェブテスト機能（ABテスト）を使う最大の理由はWebマーケティングにおけるコンバージョン率の最適化（CRO）を目指すことです。会社/店舗のウェブサイトが本当にマーケティングツールとして役立っているのか？現在のやり方が本当に最適なやり方なのかを分析することで「より多くの人に届く」マーケティグを目指していくことができます。
このABテストの名前は「AとBのどっちがいいか」を確認するもの、つまり従来使用している表示情報（つまりページやウェブサイト）と変更を加えた状態を比較することでどちらが高いコンバージョン率を得ることができるかを検証することができます。
つまり、ABテストのポイントは2つ、「現在のサイトやページがマーケティングの手段として適切なものなのか」そして「何度も繰り返すことでよりサイトの質を高めていくことができる」ことなのです。
ネット社会は情報の移り変わりが激しく、あっという間に価値観が変化していく面もあります。去年までは理想的だと思われたサイト構成も今ではちょっと古くなっているかもしれません。あるいは他の人気のサイトの構成を参考にして作成したものの、自分たちには合っていないかもしれません。そうした問題を抱えていないかどうか、まずABテストを行ってみたうえで検証し、さらに何度も繰り返しテストを行うことによって、磨きをかけながら時代のニーズに合ったサイトを作成していくことができるわけです。しかもこのGoogleアナリティクスのサービスは無料でできますから、コストをかけることなく何度でも繰り返すことができる。こうした利便性の高さもこのウェブテスト機能を使う大きな理由です。
ウェブテスト機能(ABテスト)の使い方を解説
ではどうやってこのABテストをうまく使いこなしながらWebマーケティングの精度を高めていくのか？このテストの使い方が重要になってきます。まずもっとも基本的な使い方と言えるのが同じページ（URL）をテストする方法です。つまりURLを変えず、ページの内容だけを変更したうえで比較検証するわけです。もっとも一般的に行われているだけでなく、簡単にできるうえに高い効果が期待できます。
Webマーケティングにおいては見たの印象が非常に重要と言われます。膨大な情報が溢れかえっているネット社会の中でユーザーがひとつのサイトに目を留める時間は限られています。パッと見た時に「これは面白そうだな」と思えるインパクトとデザイン性、そして必要な情報やコンセプトをわかりやすく伝えるまとまりの良さも必要です。しかもそれは先述したように時代の流れとともに変化していきます。それをABテストで検証し、必要に応じてサイトに変更を加えていくわけです。
この同じURLでテストを行う場合にはソースコードを書き換える必要もなく、大幅な変更によってせっかく施したSEOの効果が損なわれてしまうといったこともないのでぜひ積極的に活用したい使い方と言えるでしょう。
もう少し具体的な使い方としては当然「B」に該当するテスト用のページを作ることが第一です。なお、ABテストという名称ですが、実際にはテストページは複数設定することができます。ただ原則として検証する要素をひとつに絞ったほうが結果を検証しやすいのでオリジナルと変更したページの2種類で行われます。
そしてGoogleアナリティクスのメニューにあるABテストの設定を行います。画面左側にある「行動」の欄から「サイト運営者」、さらに「テスト」を選択すると基本設定の画面に移行し、テストの名前や目的の入力、テストページの設定などを行っていきます。そしてテストの設定を行うとコードが発行されるのでそのスクリプトコードをオリジナルページのタグのすぐ後ろに貼り付ければ準備完了です。
ウェブテスト機能の活用でサイトを改善していく
繰り返しになりますがこのウェブテスト機能は無料で使用することができるため、何度も繰り返し検証を重ねていくことでサイトを改善し、Webマーケティング用の「武器」としてどんどん磨きをかけていくことができます。1回うまくWebマーケティングの成果を得たらあとは安泰、というわけにはいかないのがこの世界の難しいところ。つねに満足のいくコンバージョン率を確保するためにも定期的に、そして必要に応じてテストによる検証が必要になるでしょう。
しかもGoogleアナリティクスの指標をそのまま使用できるうえに基本的なABテストなら専門的な知識・スキルも必要なく簡単な操作で可能、「Webマーケティングに対応できる人材がいない」と悩んでいる企業にとっても使いやすく、Webマーケティグで売上と知名度を伸ばしていく上での心強い味方となってくれるはずです。
まとめ
サイト全体をリニューアルする必要もなく、すでに施したSEO対策を無駄にする必要もない。最小限の変更でマーケティング効果とコンバージョン率を高めることができる。Googleアナリティクスのウェブテスト機能にはそんな魅力が備わっています。もちろん万能ではなく、あくまで比較検証ですから、まず変更するページをはじめとしたデータを用意する必要があること、検証のためにテストに参加してもらうユーザーをある程度確保する（100人くらいはほしいところ）必要があるといった注意点もありますが、うまく使いこなすことさえできれば最小限のコスト・工程で高い効果を得ることができるでしょう。
