リスティング広告で重要なのは、検索キーワードをどうするかです。広範囲に広告を表示するか、ピンポイントにするか、拡張性を与えるものが今回紹介するキーワードマッチタイプです。マッチタイプの設定を誤った場合、効率的な広告効果が得られなくなりますので注意しましょう。
そもそもキーワードマッチタイプとは?
キーワードとは、ユーザーが検索している言葉と広告を一致させるために使用されるフレーズの一種です。ユーザーの検索ワードとキーワードが一致すれば、広告はオークションの候補になりえます。しかし中には完全に一致するものもあれば、部分的には一致するものも出てくるかもしれません。キーワードマッチタイプとは、どの程度一致するか指定することを指します。
キーワードマッチタイプとは、大きく3種類に分類できます。キーワードと全く同じ意味合いの検索がかかったときに広告の表示対象になる完全一致、キーワードと同じ意味合いの内容を含む検索がなされたときに表示対象になるフレーズ一致、キーワードのごくそのものは入っていないけれども、関連する内容が検索されたときに表示対象になる部分一致の3種類です。前者から後者にかけて、だんだんと対象は広がっていきます。
絞り込み部分一致について
絞り込み部分一致とは、先ほど紹介したフレーズ一致と部分一致のちょうど中間にあたる設定です。部分一致と比較して、広告の表示対象を絞り込むことができます。ちなみに設定方法ですが、キーワードの前に「+」入力します。簡単に言うと、軸になるキーワードを含んでいれば、広告表示の対象になります。
具体的に見ていきましょう。例えば「中古車 おすすめ」を絞り込み部分一致に設定するとします。この場合、「+中古車 +おすすめ」となります。すると「中古車 おすすめ」や「おすすめ 中古車」はもちろん対象です。その他にも「中古車 おすすめ ランキング」のようなものでも表示可能です。
しかし「車 おすすめ」とか「中古車 購入」といったキーワードが含まれないと表示されません。軸となるキーワードが一つでも含まれていないと、表示の対象にはなりません。さらに類義語で検索された場合でも広告は表示されないので注意しましょう。
絞り込み部分一致を使う理由とは
絞り込み部分一致を使用する目的として大きいのは、対象のユーザーをできる限り最大限に広げたいからです。部分一致の場合、無関係のユーザーが含まれています可能性があります。一方フレーズ一致にしてしまうと、例えばせっかく対象の語句を使っているのに順番が前後している、語句の間に別のフレーズが入っても広告は表示されません。つまり見込みユーザーを取りこぼしてしまう恐れがあります。
絞り込み部分一致の場合、関係ないユーザーを外すことができますし、語句の順番が異なっていたり、別のフレーズが入ってしまったりしても広告が表示されます。対象範囲を適切に絞り込めるので、効率性のアップする可能性が高いです。
楽に設定したいから絞り込み部分一致にするという考え方もあります。部分一致だと無関係なユーザーが含まれる恐れがあるので、除外キーワードを設定する必要があります。一方フレーズ一致だと対象範囲を狭めすぎる恐れがあるので、複数のキーワードを考えないといけません。絞り込み部分一致の場合、余計な手間暇をかける必要がなくなり、運用者の負担が軽減されるメリットがあるわけです。
使った際のデメリットについて
絞り込み部分一致を利用するのにはデメリットもありますので、あらかじめ理解しておきましょう。その中でも注意しなければならないのは、流入がなくなってしまうリスクのある点です。キーワードをいろいろと設定しすぎると流入を妨げるかもしれないので、適度なワードをチョイスしましょう。
部分一致と比較すると、対象の範囲は狭まります。無関係なユーザーを除外できますが、一方で広告の配信量はその分減ってしまうことも留意しなければなりません。もちろん配信量が少なくなれば、広告のコストはカットできます。しかし商品やサービスの周知徹底を目的にする場合、できるだけ多くの人の目に触れたほうがいいでしょう。その場合、絞り込み部分一致を設定するとせっかくの潜在的な購買層を取りこぼしてしまう恐れがあるので注意が必要です。
まとめ
キーワードマッチタイプは、WEB広告を運用するにあたって重要なポイントです。どのように設定するか、加減を誤ると無駄に広告を出して無駄遣いをすることになります。逆に絞り込みすぎて、せっかくのお客さんを取りこぼすことも考えられます。できるだけ対象を拡大したければ、絞り込み部分一致を利用するのも一考です。ただしキーワードをあまりにいろいろと設定しすぎてしまうと、取りこぼしが起きる可能性もあります。キーワードをどう設定するか、十分に検討したうえで絞り込み部分一致による運用も考えていきましょう。