目標への遷移の流れを調べるとは?
Webマーケティングで企業利益をアップするためには、ユーザーを多くサイトへ集客するだけでは十分ではありません。集客したユーザーのCV数をアップすることで、初めて企業の利益へとつながります。Googleアナリティクスでは、このユーザーの動向をデータとして数値化した上で分析することで、目標への遷移流れを確認できます。ユーザーがサイトへ流入してから、どのようにサイト内を回遊し、その上でコンバージョンにどのように貢献してくれたのかという点が分かれば、サイト改善点が見えてきますし、よりユーザーにコンバージョンへ貢献してもらうための対策を講じやすくなるのではないでしょうか。
Googleアナリティクスで目標までの遷移の流れを分析するためには、まず最初に、目標を設定することが必要です。サイトの目的としてどんなゴールを設定するのかは、目標到達プロセスとしてGoogleアナリティクスで登録できます。それぞれのユーザーが、この目標に向かってどのようにアプローチしてゴールにたどり着いたのかという点をゴールフローとして確認できるのが、Googleアナリティクスによる目標までの遷移の流れレポートの特徴です。
このゴールフローは、サイトに流入してからコンバージョンに到達するまで、サイト内をどのように回遊したのかという点に加えて、コンバージョンにつながる最終ページではどのぐらいの離脱率があるのかという点も確認できます。
例えば、ECサイトやオンラインショップなら、ユーザーがサイトに流入して、商材をショッピングカートに入れながら回遊し、初日はそのままの状態でサイトを離脱、2日目にも離脱、しかし7日後に再訪問して購入というコンバージョンへ貢献してくれたとします。Googleアナリティクスでは、この離脱に関する情報も分析できますし、ユーザーのサイト内での動きについてもデータ化することによって確認ができます。
CV数を向上させるために画面遷移を確認する
CV数を向上させるためには、ユーザーが気持ちよくコンバージョンできるような動線を作らなければいけません。サイトへ流入したユーザーが、何回か離脱しながらも最終的にコンバージョンしてくれたということは、いくつかの可能性が考えられます。例えば、気になる商品を見つけてショッピングカードに入れたけれど、購入する前に他のサイトや他の商品と比較し、納得した上で再訪問してくれたという事かもしれません。もしくは、迷いながら何回か離脱し、それでも魅力的な商品だったので購入に至ったのかもしれません。画面遷移を確認することによって、ユーザーの心理状況を予測できますし、サイト内のどんな点を改善することで、このユーザーの背中を押してCV数の向上につながるのかという対策を立てることにもつながるでしょう。
ユーザーの画面遷移を確認するためには、Googleアナリティクスの「行動フロー」レポートを使います。最初のランディングページから流入したユーザーが、コンバージョンに至るまでどのぐらいの数のセッションを経たのか、それぞれどんなページを遷移したのかが、レポートによって詳細に表示されます。
行動フローレポートは、Googleアナリティクスで作成できる他のレポートと比較すると、横に長いという特徴があります。これは、ユーザーの画面遷移が細かく時系列で表示されるからです。ディメンションを変更することもでき、特定の国や地域を限定してトラフィックの分析をしたり、メディアなど参照元となった集客軸、またWeb広告軸など、設定できるセグメントの種類も充実しています。
データをもとにCV数を向上させる方法
Googleアナリティクスの行動レポートによってユーザーの画面遷移や目標達成までのフローを確認したら、そのデータから具体的にどんな対策をすることでCV数が向上するのかという課題に取り組みます。例えば、直帰率が高いサイトなら、ランディングページを改善することによって、CV数の向上が期待できるでしょう。また、サイト内を回遊しているけれど最終的に離脱してしまう場合には、金額面で他の競合サイトに劣っている可能性が考えられます。その理由は、ユーザーの多くは一度は離脱して、他のサイトと比較した上で再訪問する行動パターンが多いからです。サイト内の画面遷移が充実していたり、セッション数が多いなら、サイト自身は十分に魅力的ということです。そのため、他のサイトよりも魅力的な要素を追加することによって、CVのアップにつながります。
まとめ
Googleアナリティクスの行動レポートを使うと、ユーザーがサイトへ流入してからコンバージョンに至るまで、どのような回遊をしたのかという遷移が分かります。セッション数や離脱数、回遊した画面遷移などを確認することで、サイト内の何を改善すればCV数がアップするかという方向性が見えてくるでしょう。